3月20日(水)17:00をもって、「旧ホームページ」は、サーバーが停止され、閲覧ができなくなります。「旧ホームページ」とは、2003年から運用されてきたウェブサーバーに置かれているウェブページです。北白石中では、2018年まで使われていました。
現在「ふれあい通信」というシステムを使っているので、3月20日以降も今まで通り利用することができます。
ネットで検索すると現在のウェブページからリンクされていない過去のページが出てくることがあります。そういうデブリのようなページが削除されます。
ここで、「旧ホームページ」の変遷を振り返ってみたいと思います。札幌市内どの学校も業者が作ったウェブページで始まり、ホームページビルダーでリニューアルし、今の「ふれあい通信」へ移行していきます。
2003年に市内一斉にウェブページ開設
札幌市内の市立学校(小中高)にウェブページが設置されたのは、2003年。2003年といえばブログブームが始まったころ。しかし、毎日の様子を伝えるという発想はなく、ウェブサーバーにファイルをアップロードする方式でスタートしました。公的機関がブログを使うという時代ではないので仕方がないことです。区ごとに業者を割り当て、その業者が用意したテンプレートから選んで、穴埋め方式で構築されました。選ぶデザインはだいたい決まってしまうので、同じデザインの学校がいくつもありました。「どれにしょうか」とワクワクするものではなく、「どれが一番マシか」という苦悩です。選ばれるデザインがどこも同じなのは仕方がないことです。
ウェブページの内容は、「学校紹介」「教育目標 学校経営の重点」「校歌・校章」「学校行事」「沿革史」「校舎周辺図 地域の特色」です。更新されることは想定されていませんでした。トップページには校舎の写真が入ります。
2006年に部活動、2007年に総合的な学習、2009年に学校だよりのページが追加されましたが、基本的に10年間は放置。
ホームページビルダーでリニューアル
業者に多額の費用を払って作成されたウェブページは、見出しが画像で作られていて、更新するのが難しいため、ホームページビルダーというアプリを使って作ることでリセットする学校が多くなりました。今度はこのホームページビルダーというアプリで用意されているテンプレートから選ぶので、札幌市内で似たようなデザインのウェブページが乱立しました。2013年のウェブページはこんな雰囲気で、2012年に校舎が新しくなったので、写真が新校舎になっています。同時期に隣の北白石小学校も同じデザインの色違い(オレンジ色)でリニューアルしています。
ホームページビルダーの欠点は、パーツを自由に配置できるので、全体的にごちゃごちゃする傾向があります。その様子は、まるで1990年代のウェブページです。
再びリニューアル
2016年に再びリニューアルされているようですが、やはりホームページビルダーです。担当者が変わると前の担当者が構築されたものをメンテナンスできなくて、リセットすることが他校でもよくあります。このデザインも3年間続いただけですが、精力的に更新が行われていたようです。「図書館情報」と「アクセス」のリンクのデザインが異なるのは、途中で担当者が変わったからではないかと推測します。短い間にも統一性が崩れてしまうのがホームページビルダーの欠点です。
ふれあい通信を導入
札幌市内に「ふれあい通信」が導入されます。導入されたのは2011年ですが、市内すべての学校で使い始めたわけではありません。北白石中では、2019年にふれあい通信を使い始めています。ホームページビルダーは、パソコンでページを編集した後、サーバーにアップロードしなければなりません。「ふれあい通信」は専門的な知識がなくてもウェブページの更新ができるシステムとして導入されました。
残念ながら、このシステムは、ホームページビルダーと同様、パーツを自由に配置できるので、写真やリンクボタンを詰め込むように配置する傾向があります。現在、札幌市内のすべての市立学校で「ふれあい通信」を使っているのですが、すべての学校がごちゃごちゃしたウェブページとなっており、独特の雰囲気をかもし出しています。
これは、素人がプレゼン資料を作ると、画面内にあれこれと詰め込みたがるのと同じかもしれません。素人はプレゼン資料で、文字を動かしたり画像をぐるぐる動かしたりしたがります。ウェブページにもそれと同じ現象がおきます。
企業や私立高校のすっきりときれいなウェブページは、ホームページビルダーや「ふれあい通信」などを利用している限り実現しません。専用のコンテンツマネージメントシステム(CMS)が必要です。全国見渡しても、公立の学校で採用しているところはほぼないようなので、入札に出すときの仕様なのかもしれません。
しかしながら、閲覧する側にとっては、ごちゃごちゃして見づらいのですが、「ふれあい通信」を導入して、運用する学校側は、PDFをアップロードするだけで済むので、手軽な分、手早く情報を流すことができるようになりました。税金がムダになっているわけではないので、ご安心ください。